飢饉を救ったスゴイ野菜「ノラボウナ」。
ノラボウナは、明和4年(1767年)に、種が配布されて栽培を始めた古い品種で、「のら」なんて名前がつくぐらい、どこでも育つ生命力の強い野菜です。
栄養価が高く、ビタミンAやCの他、「造血のビタミン」といわれる葉酸や鉄分、食物繊維なども豊富で、天明・天保の大飢饉の際には、栄養があって生命力が強いノラボウナのおかげで、人々の命が救われたという記録も残っているそうです。
食品成分 | ノラボウナ | |
---|---|---|
エネルギー | 38kcal | |
水分 | 88.6g | |
タンパク質 | 3.5g | |
脂質 | 0.5g | |
炭水化物 | 6.4g | |
糖質 | 3.2g | |
食物繊維 | 3.2g | |
灰分 | 1.0g | |
重量 | 100g |
アブラナ科の野菜で、見た目は菜の花に似ていますが、菜の花のような苦みやクセがなくアスパラのようなポキッとした食感と甘みがあります。
ノラボウナは、明和4年(1767年)に、種が配布されて栽培を始めた古い品種で、「のら」なんて名前がつくぐらい、どこでも育つ生命力の強い野菜です。
栄養価が高く、ビタミンAやCの他、「造血のビタミン」といわれる葉酸や鉄分、食物繊維なども豊富で、天明・天保の大飢饉の際には、栄養があって生命力が強いノラボウナのおかげで、人々の命が救われたという記録も残っているそうです。
あきるの市五日市地区にJAあきがわ五日市のらぼう部会があると聞き、部会長の乙戸さんの畑にお邪魔しました。都立公園にほど近いのどかな風景の中に、乙戸さんの畑がありました。
「まずは食べてみて!」と、生のノラボウナを手渡され、ポリポリ。葉っぱもおいしいのですが、茎が生のグリーンアスパラのような甘さです。
茹でただけのノラボウナにかつおぶしを掛けたもの、漬物、からし和えもご用意いただいただき、あまりにおいしくて、お話を伺いながらたくさん食べてしまいました。
ノラボウナは、病気に強く、虫もつきづらいため、乙戸さんのところでは農薬を使わずに育てていらっしゃるそうです。
8月から9月初旬にかけて種を蒔き、3月中頃から5月ぐらいまで収穫できるそうです。
筋もなく柔らかいので、茎のところからポキッと折って収穫します。
私も収穫のお手伝いをさせていただきました。
収穫した後に、28cm前後の長さで出荷するため、そのぐらいの長さになるように包丁で茎を切って整えます。
まな板にカットする長さの印がついているのを発見!
長さを揃えたノラボウナは紙に包んで、紙ごと袋に入れてそっと紙を抜き、底をトントンってしたらできあがりです。すべて手作業なので、袋詰めだけで何時間もかかります。
あきる野に、ノラボウナの天ぷらを出す人気の蕎麦屋さんがあると聞き、伺いました。
注文のときに、二八か十割が選べます。
ノラボウナの天ぷらと、酢の物、胡麻和えが添えられています。
サクサクの天ぷらを噛むと、ノラボウナの甘さがジュワッと口の中に広がりました。
ワカメと合わせてサッパリいただくのもおいしかったし、濃厚な胡麻和えとの相性もばっちり。万能な野菜だなぁと改めて思いました。
収穫後はしおれやすいそうで、長距離輸送や大量出荷に向かず、生産地付近でのみ消費される地元野菜として受け継がれてきたそうですが、食べたことがない方にもぜひ、一度味わって欲しいです。
今回お邪魔したお店「石臼挽手打蕎麦 いぐさ」
▽https://tokyogrown.jp/restaurant/detail?id=571839
乙戸さん
島田さん
取材だというのに、おいしくて食べ過ぎました(笑)
栄養価も高く、クセがなくて甘いので、成長期の子供さんにオススメしたいです。